この研究は、子供及び成人において、解剖学的部位に応じて生じる誘導電界のばらつきを評価し、参考レベルでのばく露と基本制限との比較を行っている。スカラー・ポテンシャル有限要素法を用いて、直交する3方向に偏波した一様な磁界にばく露された子供6人及び成人2人における誘導電界を計算した。その結果、ほぼ全てのケースで誘導電界はICNIRPの基本制限の範囲内である;ただし、末梢神経系においては、ICNIRPの公衆ばく露の参考レベルで誘導される電界は最大でも基本制限の95%であるが、職業ばく露の参考レベルで誘導される電界は最大79%のばく露過剰となる;ICNIRPが推奨するように、2×2×2mm3での空間平均およびピーク値を取り除いた99パーセンタイル値を採用すると、計算結果はグリッドの離散ステップと解剖学的モデルに取り込んだ組織の種類の数に強く依存する、などの所見を報告している。最後に著者は、このようなシミュレーションの設定条件に結果が左右されることを防ぐための方策や注意事項を提案している。
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