先行研究で、ナノ秒パルス電界(nsPEF)ばく露は細胞膜の長期的な透過性亢進を生じることが示されていることから、本研究では、ホールセルパッチクランプ法を用いて、培養GH3及びNG108細胞において、電位依存性(VG)Ca2+及びNa+チャネルの電流(ICa及びINa)に対するnsPEFの影響を調べた。この結果、1.5~2kV/cm以上における300または600ナノ秒の単一パルスにより、ICa及びInaの抑制が長引くことが明らかになった。同時に、恐らく細胞膜にナノサイズまたはそれより大きなサイズの電気穿孔が形成されるため、nsPEFにより、不活性化しない「もれ」電流(Ileak)が増加した。電界レベルが上昇すると、IleakおよびVG電流の抑制は共に増強したが、この2つの影響の間の相関は比較的弱いものであった。ばく露後の時間が経過しても(5~15分)、ICa及びInaの抑制は残ったが、Ileakはほぼ回復した。
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