本研究は、大学生を対象に、1) 過敏症であると自己申告した人はマイクロ波への実ばく露または偽ばく露を感じることができるかどうか、2) 過敏症患者においてマイクロ波ばく露中に心拍数、呼吸、血圧などの生物学的パラメータが変化するかどうかを、二重ブラインド研究で調べた。この結果、先行研究で自己申告があった症状のうち、本研究で携帯電話使用と関連した症状は、集中力の問題(P<0.05)及び腰痛(P<0.05)のみであった。さらに、通話中の携帯電話の位置と、症状の重症度の全般的スコアとの間には、有意な関連があった(P<0.001)。実ばく露と偽ばく露の知覚を報告するよう指示された被験者のうち、実ばく露と偽ばく露を区別できた被験者はわずか5人(25%)であった。この相対頻度は単に偶然であったと考えられる。全被験者20人における実ばく露中および偽ばく露中の心拍数、呼吸、血圧の平均値は統計的に有意な変化を示さなかった。今回の知見は、他の誘発試験で得られた結果を確認するものであり、また、電磁界過敏症においては心理的要因が関与している可能性も示されたと結論している。
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