居住環境の超低周波磁界(ELF-MF)へのばく露と小児白血病のリスクとの疫学研究で観察された関連が因果関係か、または研究手法上の欠点によるものかについて科学的な論争が継続中である。最近のプール分析(Kheifets et al. 2010; 本データベースID:A20100029)はそれ以前の研究の結果(Ahlbom et al. 2000; 本データベースID:A20000011)、すなわち≧0.4 μTのELF-MFばく露で約2倍のリスク上昇を再確認し、研究デザイン・ばく露評価手法・電力の送配電システムが異なる多数の国での研究における一貫性を実証している。一方、最近行われた小児脳腫瘍に関するプール分析(Kheifets et al. 2010; 本データベースID:A20100041)は、同じばく露レベル≧0.4 μTのELF-MFとの関連の証拠をほとんど示していない。全体として、ELF-MFには発がん性があるかも知れず、小児白血病を引き起こすかも知れないという評価に変化はない。現在進行中の研究活動は実験研究が主体であり、数件の新規の疫学研究もある。これらの研究には、現在結論が出せない研究分野に明快さをもたらす新たな洞察を提供することが望まれている。
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