この論文は、生体組織の誘電特性に関する知識の現状をレビューし要約するものである。特に、年齢の関数として得られている知識を中心とした。また、誘電特性のデータの変動が、子供の電磁界ばく露を評価した最近のドシメトリ研究の結果に及ぼす影響を検証する。【結論】生体組織の誘電特性の測定は包括的に行われてきており、それらのデータは、多くの組織を組み込んだモデル、また年齢による変動を考慮したモデルの開発に詳細な情報を提供している。現在では、ある種の組織の誘電特性は年齢の関数として有意に減少することが確立されている。マイクロ波領域では、この主な原因は組織の水分含有量の低下である。しかし、これまでのドシメトリ研究により、若い人の組織の導電率に高い値を採用してもSARの計算値に顕著な差は生じないことは確かに示されている。ただし、例えば骨髄が単一組織としてばく露を受けるなどいくつかの場合にその差は無視できなくなる。
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