【背景と目的】学校での構内無線ネットワーク(WLAN)の利用が拡大しており、Wi-Fi装置からの無線周波(RF)電磁界へのばく露の調査が急がれる。ICNIRPのガイドラインなど、RFの有害な健康影響に関する国際的ガイドラインはばく露の時間平均を許容している。したがって、Wi-Fi信号はRFエネルギーの断続的なバーストからなるため、ばく露の大きさおよびガイドラインの遵守の評価においては装置の負荷時間率(デューティー・ファクタ)を考慮することが重要である。【方法】無線通信のパケットキャプチャ法を用いて、6つの小中学校の授業中の教室のWi-Fi装置の負荷時間率を調べた。【結果】調査した146台のラップトップにおいて、負荷時間率は0.02 - 0.91%、平均は0.08 %(標準偏差0.10 %)であった。7つのネットワークのアクセスポイントの負荷時間率は1.0 - 11.7 %、平均は4.79 %(標準偏差3.76 %)であった。ラップトップに通信時間測定装置を取り付けて収集したデータも同様の結果を示した。今回の限定的試料においては、ラップトップおよびアクセスポイントの負荷時間率は小学校と中学校において大まかには同じであった。今回得られた負荷時間率を先に公表した測定結果に適用すると、ラップトップから0.5mの距離での時間平均電力密度の最大値は220μW m-2、アンテナから34cmの距離における10歳の小児モデルの体幹部に予測される局所SARのピーク値は80 μW kg-1であった。
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