[静磁界に誘導された単一ニューロンの活動における独立的な複雑性のパターン] med./bio.

Independent complexity patterns in single neuron activity induced by static magnetic field

掲載誌: Comput Methods Programs Biomed 2011; 104 (2): 212-218

【目的】フラクタル解析と独立成分解析(ICA)を組み合わせて適用し、2.7 mTの静磁界誘導されたカタツムリのBrニューロン活動のフラクタル性の複雑さの源を検出する。【方法】Brニューロン活動のフラクタル性の複雑さを、6匹のカタツムリについて、静磁界へのばく露前(対照)、ばく露中(MF)、ばく露後(AMF)において解析した。Higuchiのアルゴリズムにより電気生理学的信号のフラクタル次元(FD)および経験的FD分布を推定した。主成分分析(PCA)とFastICAアルゴリズムを用いて成分数を決定し、信号波形の複雑さの統計的に独立な成分(ICs)を規定した。【結果】FastICAアルゴリズムにより、3群のデータそれぞれの経験的FD分布の2つの独立成分を分離した。ICsは、各実験条件におけるBrニューロン活動のフラクタル波形の複雑さの源を表している。この結果は、カタツムリのBrニューロン静磁界刺激に対する反応には、2つの対立するメカニズムが本来備わっているかも知れないことを示した。同定したICsを、それぞれのメカニズムに対応させて、可塑性成分と弾力性成分と名付けた。【結論】ニューロン活動のバースト波形のフラクタル性の複雑さを成分に分解し、その源を同定するためには、フラクタル解析をICA法と組み合わせることが非常に有用であることを示した。

ばく露

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