【背景】ミリ波無線技術の大衆への展開が予想されることから、ミリ波が引き起こす潜在的な生物学的影響および健康影響の閾値を注意深く評価しておくべきである。【目的】インビトロの細胞が、60GHzで、電力密度は最大数10 mW/cm2の照射を受けるようにするための近傍電磁界ばく露法の構成について、提案し,最適化を示し、特性を明らかにすること。【方法】細胞を入れた培養プレートの位置を、60GHzで動作する標準ホーンアンテナの近傍電磁界において最適化した。最適な位置は、細胞モノレイヤー全体において比吸収率(SAR)のピーク値に対する平均値の比が最大になる点とし、少なくとも最大50 mW/cm2の電力密度の照射が達成されるようにした。ばく露細胞における電力密度、SAR、および温度動態の3つを相互に補完し合うパラメータとし、これらを求め、解析した。入射電力密度とSARはFDTD法で計算した。培養媒質内の様々な位置での温度動態は、様々な電力密度において測定した。【結果】温度上昇の初期変化率から決定した局所SARはSAR計算値と良好に一致した(差の最大は5%)。最適化したばく露装置構成において、平均SARで見た場合、73%の細胞は3dBの範囲内に入っていた。【結論】今回想定したばく露条件下で、放射電力425 mWに対し、電力密度最大値、局所SAR、温度上昇分はそれぞれ、57 mW/cm2、1.4 kW/kg、6 ℃であった。
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