【目的】インターフォン疫学研究で使用するために、脳腫瘍の部位において吸収される携帯電話の無線周波(RF)電磁界エネルギー量であるRF量の見積もりを開発すること。【方法】携帯電話使用により脳に吸収される比RFエネルギー量に影響を与えると考えられる主なパラメータを全て体系的に評価し、定量化した。このため、研究プロトコルと質問紙の設計段階で、RFエネルギー比吸収率のおそらくは重要な決定因子を同定し、調査対象者、ネットワークオペレータ、エネルギーの比吸収率に関与している研究室から情報を収集し、また、ソフトウェア変更電話を用いて携帯電話出力の潜在的な調節能を調べた。収集されたデータを分析し、多様な要因の相対的重要性を評価し、比RFエネルギーの総累積値(単位はジュール/kg)、または脳の特定部位に吸収される量を評価するアルゴリズムの開発に至った。このアルゴリズムは、5ヶ国の対象者でのインターフォン研究に適用された。【結果】携帯電話による比RFエネルギーの総累積値の主要な決定因子は、通信システム、周波数帯、脳内の部位、および携帯電話の使用量と使用期間であった。比RFエネルギーの総累積値および累積通話時間による対象者のカテゴリー化はかなり一致したものの、誤分類が、特により高い周波数では無視できなかった。出力適応制御(Code Division Multiple Accessネットワークを除く)、不連続送信、携帯電話使用状況は、比RFエネルギーの総累積値に対し比較的重要でない影響をもつことが見出された。【結論】脳でのRF量の重要な決定因子は携帯電話の使用量と期間であるが、その影響の程度は、通信システム、周波数帯、脳内の部位によってかなり変更される。携帯電話のRFばく露による脳腫瘍のリスクの分析においては、これらの点を考慮に入れることが重要である。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。