[RFIDの放射アンテナ部と体内植込み型神経刺激装置との電磁両立性] dev./impl.

【目的】植込み型神経刺激装置と無線周波個体識別装置（RFID）のアンテナ部からの放射との電磁両立性（EMC）を調べること。【方法】22機種のRFIDのアンテナ部が放射する電磁界に対する、動作中の6機種の植え込み型神経刺激装置（リード線付き）の電磁界感受性を試験した。これらの医用装置は、てんかん、鬱、失禁、パーキンソン振戦、疼痛緩和などで使用することを意図して米国での販売が承認されている。各RFIDのアンテナは、125 kHz、134 kHz、13.56 MHz、433 MHz、915 MHz、 2.45 GHzのうちの一つをキャリア周波数とするものであった。【結果】植込み型神経刺激装置の1機種の出力は、10cm以内の距離で、134 kHz のRFIDのアンテナ部により妨害された。同機種は、別の134 kHz のRFIDのアンテナ部によっても10cm以内の距離で出力が妨害され、15cmの距離でパルス率が一定しなくなった。この二つの影響は、ばく露中に起き、ばく露中ずっと継続した。【結論】今回の影響の臨床的意味は、米国FDAの臨床医によって評価された。今回見られた影響は、長時間生じる場合のみ、臨床的に重大であると判定された。この他の5機種の植込み型神経刺激装置からは影響は観察されず、この1機種についても、この他のRFIDのアンテナ部からのばく露では影響は観察されなかった。