【目的】英国の学校で使用されているWi-Fi機器周辺の無線周波電力密度と全放射電力を評価すること。【方法】実際に使われているものを試験用機器として実験室測定を行った。前回の研究と違い、バンド幅20MHzのシグナルアナライザ を用いたため、全Wi-Fi信号の捕捉、測定が可能になった。【結果】ラップトップ型コンピュータの放射パターンには一定の類似性があり、使用者の胴体に向かって最小点、画面とキーボードを二等分する垂直面を挟んで対称的に向き合う2つの最大点があった。最大点は、ラップトップ画面の左右の角の背後に取り付けられたそれぞれのアンテナによるものと考えられる。 アクセスポイントの放射パターンは、ラップトップよりもさらに対称性があり、同じ距離での電力密度はラップトップより全般的に高かった。全球面の全放射電力(IRP)の範囲は、2.45GHzバンドのラップトップ15台では5から17 mW、5GHzバンドのラップトップ8台では1から16 mWであった。アクセスポイントについては、実際的理由から、また一般的に壁に取り付けられ、室内に向かってビームを放射しているために、半球面でのIRPとした。その範囲は、2.4GHzバンドのアクセスポイント12台では3から28 mW、5GHzバンドのアクセスポイント6台では3から29 mWであった。IRPの全球面測定に加えて、機器から0.5mおよびそれ以上の距離での電力密度も測定したが、放射電力は一貫して低く、全ての値はICNIRP参考レベルを大きく下回った。
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