【目的】歯科医院の歯科医師および病院歯科部局で働く歯科医師の超低周波(FLF)磁界への職業ばく露を比較すること。【方法】歯科クリニック(n=15)の歯科医師(n=32)および病院歯科部局(n=7)で働く歯科医師(n=33)がこの測定研究への参加に同意した。参加者は、個人ばく露を測定するために、仕事中の3時間、ELF電磁界ドシメータを身に着けた。作業環境ばく露レベルを知るために、それぞれの診療オフィスの何か所かにおいてスポット測定を行った。さらに、よく使われる歯科医療機器から放射されるELF電磁界も合わせて測定した。全ての測定にはEMDEX Liteを用いた。【結果】平均環境ばく露レベルは、歯科クリニックの方が病院歯科部局より高かった(0.55μT対0.15μT、p=0.008)。個人ばく露を見ると、平均して、ばく露測定中に0.3μTまたは0.4μTを上回るばく露があった割合は、歯科医院の歯科医師ではそれぞれ35.71%、19.39%であった。同じく、病院歯科部局の歯科医師ではそれぞれ19.61%、13.92%であった。また、選択した全ての医療機器のELF磁界レベルは、30cmの距離で0.4μT以上であったが、距離が大きくなるにつれて減衰した。紫外線空気殺菌器はその他の歯科機器の3倍大きなELF磁界レベルであった。【結論】本研究は、歯科医師が商用周波ELF磁界へ過大なばく露をしている可能性を示唆している。また、ある特定の歯科医療機器は、治療時に歯科医師が通常作業する場所において、0.4μT以上のELF磁界レベルを発生することがある。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。