[論説:小児がんと携帯電話アンテナへの接近度] comment

Childhood cancer and proximity to mobile phone masts

掲載誌: BMJ 2010; 340: c3015

この論説は、本誌同号に掲載されたエリオット他の論文「携帯電話基地局と初期の小児がん症例対照研究」(doi:10.1136/bmj.c3077)に関するものである。携帯電話電磁界とその健康影響に関する研究の動向を概説した後、エリオットらの研究の位置づけを行い、その結果について考察している。エリオットらは、幼児期早期のがんリスク妊娠中の携帯電話基地局ばく露との間に関連性は見られなかった、と結論している。しかし、この論説の著者はこのような研究は重要であり、何らかの兆候を見落とすことがないようにする必要があるとして、研究方法の改善について、2,3の議論を行っている。最後に、「当面、臨床医は、携帯電話基地局アンテナに近づくことを患者が心配しないようにと安心させることをお勧めする。アンテナから遠くに引っ越すことは、ストレスと費用を伴うことでもあり、健康を理由に引っ越すことは現在の証拠に照らして正当ではない。実験的証拠もこれまでのところ健康への影響について我々を心配させるような生物学的影響を示すことができておらず、そのようなことも疫学的証拠を支持している」と結論している。

ばく露

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