このコレスポンデンスは、J Natl Cancer Inst. 101(2009)掲載のDeltourらの短報“Time trends in brain tumor incidence rates in Denmark, Finland, Norway, and Sweden, 1974-2003.”に対する意見を述べている。主な内容は、Deltourらは、5年から10年の誘導期間として、携帯電話の使用と脳腫瘍リスクとの関連性可能性の情報を与えうる1998年から2003年までにおいて発症率の傾向に変化が観察されなかったとしているが、無線周波電磁界が遺伝毒性影響を生じることはなさそうであるから、発がんに関係する最も考えられるメカニズムは、もしあるとすれば、プロモーションかプログレッションである。したがって、Interphone研究は、携帯電話使用後の比較的短期間に脳腫瘍リスク上昇が観察されるはずであるとの作業仮説に基づいて研究した、と指摘している。また、Deltourらは、脳腫瘍リスク上昇は余りに小さすぎて観察できないか、あるいは脳腫瘍のサブグループにのみ懸念されるのかも知れないと仮定しているが、そうであれば、解剖学的部位ごとの脳腫瘍の時間的傾向に生じる変化の調査が情報をもたらしてくれるであろうと述べている。
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