本研究では、昼行性のアガマ科トカゲ(フトアゴヒゲトカゲ)の正弦波超低周波電磁界(ELF-EMF; 6 Hz 及び8 Hz、ピーク磁界2.6 μT、ピーク電界10 Vm-1)に対する行動反応を調査した。14匹の成体のトカゲを無作為に2つのグループ(EMFばく露群と対照群、各群オス3匹とメス4匹)に分けた。ばく露群は、(明期に)1日12時間 ELF-EMFに全身ばく露させた。ばく露3日前からばく露5日後までトカゲの尻尾を上げる現象を観察し、1日あたりの尻尾を上げる現象の平均回数を個体ごとに算出した。その結果、個体ごとの1日あたりに尻尾を上げた平均回数は、対照群よりばく露群の方が多かった(尻尾上げ回数20.7 ± 6.3 及び 9.1 ± 4.5、それぞれN=7で、P=0.02);クロスオーバー試験で再現性を確認し、少なくとも数匹のトカゲがELF-EMFの感知していることが示唆された;光を遮蔽する小型の丸いアルミのキャップでトカゲの頭頂眼を覆うと、ELF-EMFに対して尻尾を上げる反応は見られなくなった、などの所見を報告している。
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