この論文は、1-10 GHzの無線周波(RF)の熱作用に対する防護のための基本制限として最適な指標を、SARの空間ピーク値から入射電力束密度(Sinc)に置き換えた方がよいと思われる周波数について検討した論文の第2部である。この研究は、人口集団あるいはばく露シナリオを代表すると思われる範囲において、これら指標で表した基本制限と組織の温度上昇ピーク値(⊿T)の相関の程度を比較するというアプローチをとっている。第1部は一次元多層モデルで生体組織厚の人口集団における多様性の影響を調べ、Sincよりも10 g SAR空間ピーク値の方が、この周波数帯での組織温度上昇のピーク値の優れた予測因子であることを示した。この第2部はその補足として、成人および12歳児の複雑な不均一頭部モデルを用い、1、3、6、10 GHzの多様なばく露条件について分析した。その結果、複雑なモデルでは第1部の結果とは対照的に、⊿Tのピーク値は、1-3 GHzでは10gSARピーク値と、6-10 GHzではSincとより良く相関した;平面モデルの頭部モデルの結果を考え合わせると、6-10 GHzでは2つの指標とも決定的でないことから、6 GHzをブレークポイントとして、両者を勘案することを提案している。
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