この研究は、ヘッドコイル(撮像用の電磁波送信と被検体からの放出信号受信するアンテナであるバードケージコイル)を使用したMRI検査時にRFパルスによる音の知覚があるとの報告に基づき、臨床用高強度MRIスキャナ内でバードケージコイルの周波数を変化させて、人体頭部モデルに誘導される熱弾性音圧波を数値計算した。その結果、SAR一定という条件では、コイル電流の周波数64、300、400 MHz(誘導磁界強度1.5、7.0、9.4 T)によってピーク音圧には違いがなかった;SARが4 W kg-1の場合、頭部内の音圧は、蝸牛の音知覚閾値である音圧20 mPaと同等であった;米国FDAのガイドライン値SAR 8 W kg-1では、この音知覚閾値の2~3倍の音圧が脳内に生じる;SAR 20 W kg-1では、この音知覚閾値の7倍以上の音圧が生じるが、この音圧レベルは蝸牛知覚閾値を17dB以上上回ることはない、などの所見を報告している。
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