この研究は、糖尿病ラットの皮膚創傷治癒に対する超低周波パルス電磁界(ELF PEMF;20 Hz、パルス幅4 ms、8 mT)の効果を実験的に調べた。ストレプトゾシン投与によりウィスター系雄ラットに糖尿病を誘発し、その1か月後、(長さ35ミリの)皮膚全層切開傷を傍脊椎部右側に与えた。切開術の24時間後から、ばく露群には1日1時間、固定してELF PEMFばく露を与え、これを10日間連続で行った。ばく露終了後、糖尿病ラットのばく露群と擬似ばく露群、非糖尿病ラットのばく露群と擬似ばく露群の4群、各7匹について、傷口の表面積、治癒率、治癒に要する期間、傷口の引張強度を比較した。その結果、治癒に要する期間は糖尿病ラットの方が非糖尿病ラットより有意に長かった;その一方、糖尿病ラットでは、PEMFばく露群の治癒率は擬似ばく露群より有意に高くなり、傷口引張強度にも同様の違いがあった;非糖尿病ラットでは、治癒に要する期間はばく露群の方が擬似ばく露群より短かった、などの所見を報告している。
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