この研究は、個人ばく露計の測定データから公衆ばく露に関する全身比吸収率を推定することの妥当性を数値計算により検討した。先行研究で確立されている全身SAR計算方法(現実的なばく露条件(すなわち、平面波条件ではない)について不均一回転楕円体モデルで計算する方法)を1、5、10歳児、標準的女性、標準的男性の不均一回転楕円体モデルに適用した場合、950MHzでは1歳児モデルで最大の全身SAR値となった。そこで、9つの無線周波源(FM、DAB、TETRA、TV、GSM900 DL、 GSM1800 DL、DECT、UMTS DL、WiFi)による1歳児モデルの全身SAR値を15つの異なるばく露シナリオについて計算して15×9の全身SARマトリクスを得た。次にそれらばく露マトリクスに基づき、9つの波源を総合した1歳児モデルでの全身SAR値は11.5 μW/kg(0.48 V/m)になったと報告している。このように種々の人体モデルと周波数についてSAR値と電界測定値の関数が与えられれば、疫学研究やドシメトリ研究で測定値と全身SARを組み合わせた分析が可能になると述べている。
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