このヒトボランティア実験は、感覚と心理の定量化手法を用いて、象牙質知覚過敏症に伴う歯痛に対する不均一静磁界(SMF、磁束密度のpeak-to-peak値0~192 mT、横方向の勾配19 T/m)ばく露の疼痛抑制効果を評価した。SMFばく露は、ヘッドホンを改造した固定具(両頬に当てる)の片一方に10×10 mmの円筒形小型永久磁石9個を固定したパッドを取り付けた装置で行った。1)歯科治療の前に30分間のSMFばく露を行い、歯科治療開始1分での痛みを評価(NRS:アナログスケールによる痛みの数値評価、対照群なし)させる実験;2)30分間のSMFばく露の前後に門歯における歯髄テスターを利用した痛みの許容閾値(TTM)測定を行う実験(SMFばく露と擬似ばく露の無作為二重ブラインド実験)を行った。成人患者59例での結果として、SMFばく露はNRSの評価点を減少させず、一方TTMの閾値を上昇させた(いずれも有意差はなかった)との所見を報告している。
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