この研究は、Wバンドマイクロ波ばく露中の細胞を高解像度で観察するための装置開発について報告している。開発したのは、無擾乱のWバンドマイクロ波(75-110 GHz)を照射中の単層培養細胞を落射照明型高分解能光学顕微鏡で観察できる装置であり、それに必要な新型アプリケータをWR10方形導波管部品で製作した。細胞層と生理食塩水層を2枚のスライドガラスで挟んで固定したものを導波管フランジの下に置くと、細胞層は、直径約1 mmのほぼ円状ばく露パターン(±1 dB)を受ける。94 GHzミリ波において、水浸レンズと自由対流冷却を取り付けて装置の性能試験をした結果、アプリケータは確実に動作し、細胞層での定常的温度上昇が0.5 Kを超える前に、細胞層に4500 W/kgもの高いSARを与えることが可能であることが示されたと報告している。
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