[ハンガリーにおける、建物内蔵型変電施設を持つ共同住宅ビル内の 50 Hz 磁界ばく露] tech./dosim.

建物内蔵型の降圧用の変電施設を持つ、31件の多層階共同住宅ビルにおいて、50 Hz 磁界 (MF) へのばく露度を計測した。いずれのビルにおいても、３個の個室を選択した： １室は変電室の真上の部屋 (この部屋を指標室とする)、１室は同じ階の別室、もう１室はさらに上の階の部屋を択んだ。 MF の測定値を平均した値は、変電室の真上の部屋で 0.98 μT 、同じ階の別室で 0.13 μT 、より上階の部屋で 0.1 μT であった。MF の測定値の中央値が 0.2 μT を超えたのは、指標室で30件（97％）、同じ階の別室で4件（14％）、上階の部屋で4件（13％）であった。切点を 0.4 μT とした場合には、それぞれの数値は、25件（81％）、0件（0％）、0件（0％）であった。結論として、建物内蔵型の変電施設を持つ共同住宅ビル内の各室は、変電室との位置関係に基づき、ばく露度の高低に分類されると言って良いと思われる。