<目的>アンケートにより磁界曝露を推定するために必要な家屋内の磁界特性を把握する。 <方法>・被験者:1991年4月以降21ヶ月間に、生児出産をした13,895人の母親をコホートとし、50人を無作為抽出。・機器:1.エムデックスⅡ(エネルテック・コンサルタンツ製)、精度0.00125μT、測定可能最大値327.3μT。2.エムデックス・ライト(エネルテック・コンサルタンツ製)、精度0.005μT、測定可能最大値、81.8μT。3.ホライデイHI3604単軸メーター。・手順:スポット測定は、部屋の中央で30秒間記録することとし、住宅の全電力をオフにしての測定、また、全ての電化製品を作動させ電化製品の表面から0.05m、0.3m、0.6m、1m離れた位置で磁界測定を行う。また、24時間測定を行う位置は、キッチン、リビングルーム、ベッドルーム内の電化製品から1m以内とする。母親には24時間エムデックスⅡを装着させ、24時間活動日記を0.5時間毎に記入してもらう。 <結果>今回調査住宅が英国における典型的な住宅とするならば、周辺磁界平均値は0.012~0.017μT、24時間平均値は0.044μTと低い値である。本研究では、標本数が少なかったためMerchant(1994)で見られたようなアパートにおける曝露増大は観察されなかった。外国で行われた同様の研究では、スポット測定と24時間TWAの数値は相関関係を示すが、本研究ではスポット測定と24時間測定の数値は一致しない。英国ではスポット測定による曝露査定には大きな誤差が生じることを示唆している。住宅曝露の測定は、24時間観測を数回行う必要とアンケートデータの更なる分析の必要があり、あらゆる方法を組み合わさなければ電磁界曝露のコホート研究を実施することは困難である。
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