【背景】近年、商用周波(ELF)電磁界およびワイヤレス通信機器からのRF/マイクロ波電磁界による健康リスクの可能性に関する懸念が増加している。非熱的な(低強度の)生物学的影響については、科学的報告での示唆はあるものの、マイクロ波ばく露の規制では考慮されていない。【バイオイニシアティブレポート】国際研究に基づいて低強度の電磁界ばく露で生じる生物学的影響について分かっていることの概観を示した報告書である。ELFやRFに関連する健康影響の調査項目は、小児白血病、脳腫瘍、遺伝毒性影響、神経学的影響、神経変性疾患、免疫系異常、アレルギーおよび炎症性反応、乳がん、流産、心臓血管系への影響である。【バイオイニシアティブ報告の結論】環境電磁界レベルでの生体影響の証拠に基づいたリスクの疑いがあり、その長期ばく露に伴い、健康への影響が生じるかもしれないことが推定される。ELFに関しては、より低いレベルの新たな公衆安全制限値を適用させた方がよい。屋内外の累積的RFばく露に対しても、現在のガイドラインよりかなり低い、プレコーショナリな制限値を適用した方がよい。
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