<目的>1日の磁界曝露量の推定が、家庭内・学校等の異なる場所での測定結果から推定可能かどうかを検討する。 <方法>場所別の測定結果の差異の相関の検討結果、行動様式から磁界強度と時間積により曝露量を算出する。滞在場所あるいは行動別の曝露量と時間から1日の曝露量を推定する。 <結果>1)対数変換された在宅時個人曝露レベルと全個人曝露レベルは非常に高い相関を示した。2)同室内においては、通常電力時スポット測定と、低電力時スポット測定との相関は大きかった。3)在宅時個人曝露レベルの測定値と屋内・外の通常電力時(又は低電力時)スポット測定値(特に被験者の寝室と家族の部屋)と強い相関を示した。また、寝室においては24時間測定値とも強い相関を示した。4)24時間の総電力消費量は、在宅時個人曝露レベルとも、24時間寝室測定値とも有意な相関を示さなかった。5)接地電流磁界については強い相関を示したものはなかった。ただ、接地電流も考慮してWLコードを見直すことにより、個人曝露レベルとの相関が多少強くなる。6)学校で測定された磁界レベルはそれ以外の場所での磁界レベルや個人レベルよりもかなり低かった。 <最終的な曝露プロトコル>他の調査結果における考察を踏まえ、今回の結果から以下に説明するプロトコルを選定。1)診断を受ける前に被験者が使用した寝室の中央で行った通常電力時、及び低電力時スポット磁界測定を含むか、あるいは対照群として、参照日付、及び台所の中央、被験者が最も頻繁に使用した部屋(子供の寝室と台所以外)の中央、及び玄関口のすぐ外側での通常電力時、及び低電力時スポット磁界測定を含む。2)被験者が普段寝るベッドの表面で測定されたレベルに近い磁界レベルを持つと判断され、診断前に使用された寝室内のある点で記録された24時間磁界記録を含む。3)住宅を5区分のWLコードに従って、図解及びコード化する。
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