【目的】第二世代、第三世代携帯電話の救命救急用医用機器への電磁干渉(EMI)による事故を評価し分類すること。【方法】汎用パケット無線システム(GPRS)の2つの信号(900MHz、2Wでタイムスロット割り当てが異なるもの)と、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)の1つの信号(1947.2MHz、0.2W)を用いた。61台の救命救急用医用機器近傍で、実際上、携帯電話の最大送信出力になるように制御しながら各信号を発生させ、EMIを評価した。EMIの事故は、調整された重大医療イベント尺度にしたがって分類された。【結果】17のカテゴリーにわたる61台の装置 (製造者は27社)が検証され、26の装置で48例の事故が実証された(43%);16例(33%)が危険な事故、20例(42%)が重大な事故、12例(25%)が軽度の事故に分類された。信号による割合は、GPRS-1信号が最多(41%)、GPRS-2信号は25%、UMTS信号は最小(13%、P<0.001)であった。EMI事故時のアンテナと医療機器の平均距離は3cm(範囲0.1~500cm)だった。1例の危険な事故は100cm以上で起きた(GPRS-1信号と人工呼吸器、300cm)。【結論】救急救命用医用機器は、新世代無線通信技術によるEMIに対して平均距離約3cmで脆弱である。携帯電話は救急救命病床から“1メートル”離すことと、無制限の使用場所を近くに設けることを併用した方針はまだ必要らしい。
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