[「マイクロ波効果」は増強拡散で説明できるか？] tech./dosim.

マイクロ波による「マイクロ波効果」または非熱効果は、はげしい議論の的となってきた。本論文では、以下の仮説の真偽を探求している。もし活性種の輸送が反応の律速過程であり、そしてまたマイクロ波が、その活性種の拡散を促進するものなら、総体としての反応速度は、従来の温熱法に比べ、マイクロ波による温熱下で異なるであろう、という仮説である。この仮説が正しく、そしてマイクロは照射時、加速、減速、現状維持というそれぞれの反応を選択することが可能となるであろう。この仮説がもたらす結果の一つに、平衡状態（反応の終点）に至れば、マイクロ波照射で変化しないということがある。ここで示されている測定と理論は、この仮説の正しさを強く示唆するものである。