放射源のタイプと対象との距離も影響する変数であるが、基本的なばく露の尺度は、電流、外部の電界・磁界強度、入射電力密度(適切な場合)など物理的測定可能な量であり、これらの物理量は無線周波数(RF)電磁界エネルギーと生体との相互作用を引き起こす電界・磁界を誘導する。メカニズムに関わらず、誘導電磁界はRFばく露の生物学的影響の第一の原因である。このため、生物学的反応を量的に理解するために、誘導電界、それに由来したドシメトリー量である吸収率(SAR)および電流密度を定量し、観察された現象と関連付ける必要がある。確立されたばく露ガイドラインでは、物理的量で表わされた参考レベルが、実際のばく露評価の目的のために導入されている。ドシメトリー量として指定された基本制限は測定するには実際的でないためである。ドシメトリー量であるSAR、電流密度、およびその確定は組織の種類に依存し、また平均化のため、一定の組織質量の領域を必要とする。平均化領域は小さくなるほど科学的に適切で正確でなければならない。強調したいのは、今日のコンピュータ資源ならびに実験的測定技術の感度と分解能は、1mmオーダーの空間的分解能で正確なSAR値を提供可能であることである。さらに言えば、どんな全身ばく露でも体温が37℃の標準体温より1℃上回ることを防ぐために、ほとんどのばく露ガイドラインは、4W kg-1のSARで公表されている。より高い周囲環境温度と湿度変化については特別な手引きが必要とされるだろう。
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