ミリ波のヒト皮膚からの反射について、周波数範囲37-74GHzにおいて1GHz刻みで調べた。薄い角質層および厚い角質層を持つ皮膚のモデル化には、前腕および手掌のデータがそれぞれ用いられた。反射データに適合させるために、均一単層皮膚モデルおよび3種類の多層皮膚モデルが吟味された。ミリ波帯における皮膚の誘電率は、デバイ方程式により記述される皮膚自由水の誘電率に由来するものである。実験データに適合させた結果、誘電率増分が見いだされ、それを用いて、皮膚各層の複素誘電率および水分量が決定された。本研究のアプローチは、まず純水と種々の含水量のゲラチンゲルにおいて試めされ、文献データとの良好な一致を得た。均一皮膚モデルは前腕のデータとよく適合した。このモデルを用いて得られた前腕皮膚の誘電率は、他の報告による皮膚誘電率に近い値であった。厚い角質層を持つ手掌皮膚からの反射に適合するためには、少なくとも2層を有する皮膚モデルが必要である。多層モデルは、前腕および手掌の皮膚からの反射の両者において、より良好な適合性をもたらした。モデルが異なっても、それぞれで得られた適合パラメータは一致していた。 ミリ波反射測定によるヒト皮膚誘電率の決定 ミリ波のヒト皮膚からの反射について、周波数範囲37-74GHzにおいて1GHz刻みで調べた。薄い角質層および厚い角質層を持つ皮膚のモデル化には、前腕および手掌のデータがそれぞれ用いられた。反射データに適合させるために、均一単層皮膚モデルおよび3種類の多層皮膚モデルが吟味された。ミリ波帯における皮膚の誘電率は、デバイ方程式により記述される皮膚自由水の誘電率に由来するものである。実験データに適合させた結果、誘電率増分が見いだされ、それを用いて、皮膚各層の複素誘電率および水分量が決定された。本研究のアプローチは、まず純水と種々の含水量のゲラチンゲルにおいて試めされ、文献データとの良好な一致を得た。均一皮膚モデルは前腕のデータとよく適合した。このモデルを用いて得られた前腕皮膚の誘電率は、他の報告による皮膚誘電率に近い値であった。厚い角質層を持つ手掌皮膚からの反射に適合するためには、少なくとも2層を有する皮膚モデルが必要である。多層モデルは、前腕および手掌の皮膚からの反射の両者において、より良好な適合性をもたらした。モデルが異なっても、それぞれで得られた適合パラメータは一致していた。
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