無線通信利用増加に伴う無線周波数(RF)電磁界(EM)利用増加につれて、関連する可能性のある健康リスクも広く議論されてきた。安全性の一面に、医用インプラントと携帯電話のようなRF機器との相互作用がある。文献では、ペースメーカのようなアクティブインプラントへの影響は議論されているが、パッシブな金属製(導電性)インプラントの研究は稀である。しかし、いくつかの研究は、組織でのEM電力吸収が金属製インプラントのために増強されることを示している。本研究では、頭部領域における真にパッシブな金属製インプラントの影響を調べた。半波長ダイポールアンテナをばく露源とし、近傍界における比吸収率(SAR、Wkg-1)を数値計算した。MRIに基づく精密なファントム内に置かれた一般的インプラントについて、想定しうる最悪ケースをモデル化した。ばく露周波数として、GSM (900 および 1800 MHz) 、UMTS (2450 MHz)を検討した。検討したインプラントは、頭蓋骨プレート、固定釘、接骨プレートおよびイヤリングである。結果として、いくつかのインプラントは、非常に稀なばく露条件下で、質量平均SARのピーク値に顕著な増強を引き起こす可能性があることが示された。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。