GSM 1800およびUMTSが利用する周波数の電磁界へのばく露がラット聴覚系に及ぼす生物学的影響可能性の研究を目的としたインビボ実験用ばく露装置について述べる。本研究は二つの欧州研究プロジェクトの枠組みの中で実施された。研究の標的は蝸牛である。数値計算法および直接計測法によるドシメトリ研究が行われ、照射された電磁界と生物学的対象内のドース分布の相互作用が調べられた。ラットの局所ばく露に関しては、関心周波数帯で動作するループアンテナが設計され、制作され、数値計算的および実験的なドシメトリ手順により特性が明らかにされた。さらに、ループアンテナ4個からなるばく露アレイを1段として、それを3段重ねたばく露装置一式を組み立てることにより、ラット12匹の同時ばく露が可能になり、実験に統計的検出力が与えられることになった。ばく露アレイを絶縁するために、装置一式は木製ラックを用いて組み立てられ、電磁界吸収パネルが各段の間に挿入され、ラックの4面にも張られた。絶縁は直接測定により検証された。2つのばく露アレイは同時に給電され、3つめのばく露アレイは疑似ばく露に用いられた。マイクロ波電源への接続を隠したブラックボックスを通すことにより、ばく露をブラインドで行った。ばく露期間中、ラットは特製プラスチック性ジグの中に拘束された。繰り返し同じ位置付けが可能で、標的内での一定のドースレベルが保証された。
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