<目的>スウェーデンとノルウェーの住宅とオフィスの内部電界・磁界を測定する。 <方法>磁束密度の測定には1次元測定器を用い、最大値を探し求めている。バンド幅は6Hz,中心周波数は50Hzである。室内の測定は部屋の中心およびその中心と部屋の四隅の中間点の合計5点で行われた。測定は8日の午前から昼食時間にかけて行われた。測定中は台所の電源を切った。電界は市販のメータにより測定された。最悪状態のデータを取るため、メータを接地している。測定点は磁界の場合と同じである。測定対象は各国あたり6軒の家である。 <結果>住宅内の電界についてはノルウェーの方がわずかに大きい結果が得られた。平均的には54~91V/mの範囲に収まっている。オフィスにおいてはスウェーデンでは平均値は38V/m(標準偏差SD:29V/m)であるが、一方ノルウェーでは12~18V/m程度であった。住宅とオフィスにおける磁界は主として水道管などを通る電流(浮遊電流)によって誘導される。住宅については全般にノルウェーの方が低い磁界が測定されている。これは配線方式の相違によるものと考えられる(Fig.1)。スウェーデンとノルウェーは生活水準・様式ともほぼ同じであるが、配線方式によって磁界特性に差が生じていることが分かった。
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