これまでの研究では、モデル化と測定によって、住居の平均磁界(Bavg)と住居の送水管から接地までの電圧(VW-E)との正の関係を示してきた。この電圧は接触電流へのばく露源で、接触電流は住居の磁界と小児白血病の関係における交絡因子として働くと予測されている。これまでのモデル化の試みでは、Bavg:VW-Eの関係における配電線の影響だけが考慮された。今回の研究では、その分析を配電線の不平衡の影響と近接する送電線の影響を含めて広げている。結果では、平衡な配電線システムと比べ、不平衡な配電線システムではBavgとVW-Eが上昇し、VW-Eにおける影響が比較的強かった。近接する送電線がある場合、不平衡システムより平衡システムにおいてBavgとVW-Eが比例して上昇し、25%不平衡のシステムの場合、BavgとVW-Eの関係性は弱まった。送電線によるBavgの上昇は、送電線から100-200m以内の範囲に限られたが、VW-Eの上昇は、このモデルでの最も遠い範囲(365m)まで及んだ。報告された観察結果は、これまでの磁界と小児白血病の疫学研究に関係するかもしれず、これらの研究を明らかにするため、接触電流の役割を探ることに研究努力を続けるよう示唆している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。