<目的>細胞分裂において、MA(mitotic apparatus)が磁界に対して一定の向きを示す証拠があがっている。今回、Xenopusの卵割に対する強磁界の影響を観察した。 <方法>ソレノイドコイルの軸に沿ってXenopusの受精卵を配置することにより、異なる磁界強度(1.74, 3.07, 6.05, 12.4, 16.7T)および磁界勾配下におけるXenopusの受精卵の卵割への影響をみた。磁界は、受精卵の動物-植物極軸(AV axis)に平行な方向または垂直な方向の2方向で行った。温度制御は、水冷式の銅製の台により、18~21度に維持した。 <結果>AV axisに平行に磁界を作用させた場合、第3卵割面が磁界の強度に応じて水平から鉛直方向に変化した。50%の卵からは、第3卵割面の異常や磁界強度(1.7~16.7T)とは無関係に正常な幼生が発生した。残りの半数は磁界誘発によると思われる原腸形成の欠損が見られた(unpublished work)。AV axisに垂直方向の磁界を作用させた場合には、第2卵割において17~24%に卵割面の異常が見られたが、第3卵割面に異常はなくすべての胚が正常に発生した。
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