<目的>交流電界は細胞膜蛋白の再分布を誘導する。この細胞膜(例えば受容帯)の再分布は、細胞骨格の再構成によるものであるとの仮説を証明するために、ヒト肝癌細胞を交流電界に曝露し、細胞骨格の一つであるマイクロフィラメントの再構成を検討した。 <方法>ヒト肝癌細胞をカバーグラス上で10%FCSの存在下で培養し、種々の条件で電界に曝露した。曝露直後にバラホルムアルデヒドで細胞を15分処理し、PBSで洗浄後、冷アセトンで5分間固定し、風乾した。Fーアクチンと結合するロダミン標識ファロイジンを加え、30分間反応させ、PBSで洗浄後、蛍光顕微鏡で観察した。 <結果および結論>1.対照群ではマイクロフィラメントは細胞の長軸と並行に走行する。1Hzあるいは10Hz、15分間の交流電界曝露により球状の班を形成する。60Hz、15分間曝露では対照群は同様の走行を示した(図1)。 2.マイクロフィラメントの再構成は交流電界の強度により増強するが、その関係は非直線状である(図4)。 3.1Hz、20V/cmの交流電界では、マイクロフィラメントの再構成に要する時間は5分であった。(図5)。
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