<目的>メラトニンはがん細胞の増殖に抑制的に作用する。ELF電磁界はDNAを損傷することがなく、したがってがんを発症させないということに関しては意見の一致をみている。しかし促進効果はあるかもしれない。ギャップ接合による細胞間情報伝達は細胞の分化増殖をコントロールするために必要でがんの促進を抑制するのに主要な役割を演じていると考えられている。蛍光色素を負荷して色素の移動を定量化し、これに及ぼす磁界の影響をみる。 <対象・方法>マウス胎児のC3H/10T1/2CL8線維芽細胞をもちいた。垂直・正弦波磁界16G,30分間曝露した。細胞にトレーサー分子(tracer molecules)を導入する’scrape-loading'法を採用した。蛍光顕微鏡で色素の移動を定量した。 <結果>Fig1,TableⅣに示すように10^-10Mメラトニンは細胞間情報交換を有意に増加させるが、磁界を同時に曝露すると、その作用はなくなる。 <結論>作用機序は不明であるが、磁界曝露によりチャンネル開口が影響された可能性が考えられる。
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