<目的> 細胞レベルでの電界影響を議論するときに考慮するべき信号の識別性の問題について提言する。 <方法> 被実験細胞膜内におけるエネルギーを変化させる電界要因として、①外部電界の変化(信号)、②心臓や筋肉からの生物の生命活動に伴う自発電流による電界の変化(背景)、③細胞膜電位のゆらぎによる電界の変化(雑音)を考慮し、それぞれが測定可能なエネルギー変化量にどの様に寄与するかを、単純な積分式により議論し、②及び③の存在する中で①の効果を有効に識別する条件を検討する。 <結果及び結論> ②による寄与は被実験細胞の部位や特定の周波数特性により大きく変化すること、③による寄与は周波数に逆比例することを考慮して、①の信号である外部電界による寄与を識別するには、その周波数領域で少なくとも①≧②+③を満足させる必要がある。
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