[超低周波電界と生物学的システムの相互作用メカニズム] review

ELF電界と生物学的システムとの相互作用メカニズムをレビューした。特に、単純な定量的なモデル、より詳細なコンピュータによる分析結果を補足的に行った。スケーリングの関係をレビューして、体内に対する外部電界のカップリングと細胞膜内で誘導される細胞外電界などについて検討した。興奮性の組織を刺激する時間領域と周波数閾値との間の関係をReillyの研究を元にして検討を加えた。熱的・非熱的な相互作用メカニズムを、弱いEELF電界の生物学的システムへの影響問題に関して検討した。個々のメカニズムは、閾値電界強度（それ以下では、目に見える反応が観察されない）とその力学で特徴づけた；個々には、目に見える効果を生じる組織内電界強度は、本レビューでは”弱い”電界として考えられるものよりもかなり高い。しかし、生物影響の文献は、弱い電界影響のメカニズムについては推論であり、本レビューで述べているメカニズムでは明確な説明がなされない多くの報告がある。