<目的>送電線に関する電力会社のデータを用いて、住居内磁界を計算することの有効性を確かめる。 <方法>送電線から住居までの距離を50m、100mおよび150mで区切り、住居を4つのカテゴリーに分類し、計算による送電線の情報から得られた住居内磁界と曝露量計によって直接測定された値とを比較した。 <結果>磁界の測定値はほとんどの住居において計算値より大きく、特に磁界の測定値が低い場合に差が大きい。送電線から50m以内の住居では磁界の測定値と計算値は相関係数0.93で一致した。相関係数は送電線からの距離が増すにつれて減少し、送電線から149m以上離れた住居では0.42であった。磁界の測定値、計算値を1mGと2mGで区切って3段階に分けたとき、一致度は送電線から149m以内の3つの住居カテゴリーに対するものとほぼ同じで、一致度を示す指標Kは0.51~0.53となった。送電線から149m以上離れた住居のKは0.29であった。計算による送電線の情報を用いて住宅内の磁界曝露を評価することは多少の曝露量の誤差はあるとしても直接測定データがない場合は、送電線から100m以内の磁界曝露を合理的に評価できる。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。